• 北朝鮮は核プログラムの増強続けている-複数のリポートが示唆
  • ボルトン氏:北朝鮮の大量破壊兵器「1年以内に廃棄可能」も協力ない
Hwasong-12 ballistic missiles during the military parade in Pyongyang. North Korea. Photographer: KCNA VIA KNS/AFP

トランプ米大統領は3週間前、北朝鮮は「もはや核の脅威ではなくなった」と宣言した。だが、北朝鮮が核武装をさらに進めている証拠が相次ぎ、トランプ氏が直面する困難を浮き彫りにしている。

6月12日、シンガポールで会談したトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長
Photographer: Susan Walsh/AP Photo

ここ数日間の一部報道によると、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はトランプ大統領とシンガポールで会談した6月12日までの数週間に軍備縮小を用意するのではなく、兵器の増産を続けていたことが示唆される。独立調査機関やメディアが発表したリポートは、北朝鮮が燃料やミサイル発射台の生産強化、ロケットエンジン主要製造拠点の拡大に取り組んでいたことを詳しく伝えた。

金委員長はトランプ大統領との会談時に朝鮮半島の「完全な非核化」に取り組むと約束したが、こうした動きは北朝鮮が核放棄からどれほど隔たっているかを物語る。リポートの一部は衛星画像に頼ったもので、当局が内容を認めてはいないが、数日以内とみられる平壌訪問でポンペオ米国務長官が議論しなければならない問題が多いことを示唆する。

ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は1日、CBSテレビの番組に出演し、北朝鮮の協力があれば同国の大量破壊兵器の大半は「1年以内に」廃棄可能だと述べつつ、米国はまだこのような協力を受け取っていないと認めた。

金委員長は核実験の停止を約束し、過去に使用した核実験施設6カ所全てを閉鎖したが、生産については何も言及せず、一方的な軍備縮小を約束したこともない。米軍事アナリストは北朝鮮が最大60発の核爆弾と米国に到達可能なミサイルなどを依然保有しているとみている。

原題:Fresh North Korean Weapon Advances Show Challenge Facing Trump(抜粋)