[北京 17日 ロイター] – 中国の習近平国家主席が20日から2日間の日程で北朝鮮を訪れると、両国の国営メディアが17日伝えた。中国指導者の訪朝は14年ぶり。 

中国の国営中央テレビ(CCTV)は「双方が(朝鮮)半島情勢を巡り意見交換するほか、半島問題の政治的解決で新たな進展を目指す」と報じた。両国の国交樹立70周年を記念する意味合いもあるようだ。 

両国の国営メディアは、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が習主席を招待したと報道。中国国家主席による訪朝は2005年以来初めてとなる。 

CCTVによると、北朝鮮の金委員長は18年3月以来、4回中国を訪問。このうち初めての訪中は11年6月の朝鮮労働党委員長就任後で初の外遊だった。 

外交関係筋の間では長らく、習主席が平壌を訪問するとの見方が出ていた。西側の外交筋の1人は、 習主席には以前から訪朝要請があり、20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)が間近に迫った時点で招待を受け入れた公算が大きいと指摘。「習主席はトランプ米大統領に対し、中国は北朝鮮問題で重要な役割を果たせることを示したいと考えている」と述べた。 

習主席の北朝鮮訪問を皮切りに、朝鮮半島を巡る首脳レベルの外交活動が活性化する。トランプ大統領は大阪で開かれるG20サミット後に韓国を訪問するほか、韓国大統領府によると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領はG20サミットに出席する際に習主席と会談する。