政治的混乱が続く南米ベネズエラの情勢を巡って、政権に批判的な立場をとるアメリカなどと、政権を支持する中国やロシアなど合わせて100の国の代表が参加して、事態の打開に向けた緊急の会合が来月6日、ペルーで開かれることになりました。

南米ベネズエラでは、独裁を続けるマドゥーロ大統領を中国やロシアが支持する一方、暫定大統領への就任を表明したグアイド国会議長をアメリカが支援して対立し、国際社会を巻き込んで混乱が広がっています。

こうした中、ペルー政府は事態の打開に向けて来月6日、首都リマで、アメリカやヨーロッパ各国、それにロシアや中国など合わせて100の国の代表による緊急の会合を開くと発表しました。対立する両陣営を支持する国の代表が集まり、ベネズエラ危機への対応を話し合う会合が開かれるのは初めてです。

ベネズエラでは、中国やロシアの支援を受けマドゥーロ大統領が軍や司法を掌握し、グアイド氏への圧力を強める一方、アメリカがマドゥーロ政権の関係者への経済制裁を強め、グアイド氏を支援するなどこう着状態に陥っています

国連によりますと、周辺の国々には400万人の難民が流出する事態となっていますが、両陣営とも強硬な姿勢を崩しておらず、混乱が収まるかどうかは不透明な情勢です。