• 郵政公社の監察部門がバノン元首席戦略官らを郵便・通信詐欺で逮捕
  • 「郵政公社を救え!選挙を守れ!」と元米政府倫理局長もツイート
スティーブ・バノン元首席戦略官
スティーブ・バノン元首席戦略官 Photographer: Andrew Kelly/Reuters

米郵政公社は、大統領選の郵便投票を巡る懸念で既に注目されているが、トランプ大統領の元側近、スティーブ・バノン元首席戦略官が郵便・通信詐欺で逮捕されたことで別の角度から関心を集めた。

  郵政公社の監察部門は20日、メキシコ国境の壁建設をうたいオンライン募金で2500万ドル(約26億円)余りを集めた団体の資金を私的流用したとして、バノン元首席戦略官と他の3人の容疑者を逮捕したことを確認した。

  今回の逮捕は、トランプ大統領が一貫して攻撃してきた郵政公社が、元側近の1人に反撃した皮肉な出来事と受け止められ、ソーシャルメディアで一気に盛り上がった。

  トランプ氏を厳しく批判してきた米政府倫理局のウォルター・シャウブ元局長は「バノンを誰が逮捕したか知ってるか?郵政公社だ!郵政公社を救え!選挙を守れ!」とツイートした。

  他の多くのツイッターのユーザーも郵政公社に法執行の機能があることに驚きを示したが、郵便詐欺を取り締まる法律が成立した1872年以降、犯罪捜査を行っていると監察部門は説明した。

  トランプ大統領は郵政公社を非効率と長年批判し、新型コロナウイルス感染拡大の影響で今年増えると予想される大統領・議会選の郵便投票についても、不正がはびこり共和党より民主党を助けると証拠を示さず繰り返し主張している。

原題:Bannon’s Arrest by Postal Inspectors Widens Focus on Service (1)(抜粋)