【ロンドン時事】英政府は30日、日本やオーストラリアなど11カ国による環太平洋連携協定(TPP)への参加を正式表明した。発足メンバー以外の国による新規加入は初となる。日本が主導したTPPが拡大に向けて動きだした。

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 ジョンソン首相は声明で「TPPへの参加申請は、世界中の友人やパートナーと最良の条件でビジネスを行い、自由貿易の熱烈な旗手になるというわれわれの野心を示している」と述べた。英国は昨年1月末に欧州連合(EU)から離脱し、独自の通商政策を進められるようになった。

 トラス国際貿易相が2月1日、今年のTPP議長国を務める日本の西村康稔経済再生担当相らと電話会談し、正式に要請する。日本の政府関係者によると、TPP参加国は今後、作業部会を設置して英国の参加を協議する。

 TPPには中国や韓国、タイなども参加検討を表明。トランプ前政権下で離脱した米国の復帰の可能性も取り沙汰されている。日本などは既に英国を歓迎する方針を打ち出している。