中国の人権派弁護士、唐吉田氏(52)は5日、留学先の日本で結核を患い意識不明となっている娘(25)に会うための日本渡航が、中国当局によって阻まれたと明らかにした。関係者を通じて取材に答えた。日本や欧米の有識者らは「人道的措置」で出国を認めるよう、中国政府に求める署名をインターネット上で展開している。

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 唐氏の娘は4月末に東京都内の病院に入院し、意識不明の状態が約1カ月続いている。

 唐氏は6月2日、福建省福州市の空港で成田行きの搭乗手続きを終えたものの、当局から「出入境管理法第12条第5項の規定により出国は認められない」と告げられた。航空券は破られたという。同項は「国家安全に危害を加える可能性がある」者の出国を禁じると定めている。

 有識者らの署名はこれまでに100人超となった。唐氏は取材に対し「魂が抜けたような状態で、娘と一緒に過ごした日々を思い起こしている。人道主義の観点から、早く娘のそばに行かせてほしい」と訴えた。