米債務上限問題で、上院の指導部が上限引き上げで合意しました。7日夜には採決が実施される見通しです。ただし12月上旬までの支出を賄うための短期的な措置で、可決されても今から2カ月足らずで再び与野党がこの問題で対立することになりそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

妥協案で合意

民主党のシューマー上院院内総務は、債務上限を引き上げ、12月初旬までデフォルト(債務不履行)を回避する時間を確保することで上院指導部が合意したことを明らかにした。上院関係者によれば、今回の措置は連邦債務の法定上限を4800億ドル(約53兆5000億円)引き上げる内容。この額であれば、財務省は12月3日まで支払い義務を遂行できる。上院はこの措置について、米東部時間午後7時半(日本時間8日午前8時半)ごろに採決する予定。

締め付け継続

中国はインターネットプラットフォーム企業の独占的行動を抑制し、消費者のプライバシーとデータセキュリティーの保護を強化する措置を引き続き講じる構えだ。中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁が国際決済銀行(BIS)の会合で明らかにした。易総裁は大手テクノロジー企業の規制を巡る同会合での基調演説で、「独占禁止当局と協力して今後も独占を抑え、アルゴリズムの差別など新たな形の反競争的行為にも積極的に対処していく」と述べた。

機能拡充

米アップルが自動車内で利用できる機能の拡充を図っている。計画に詳しい関係者によれば、同社はカーエアコンやスピードメーター、ラジオ、シートなどの機能にアクセスできる技術に取り組んでいる。2014年に投入した車載情報・娯楽システム「CarPlay(カープレイ)」を強化するものになるという。

取引再開に身構え

中国では8日、国慶節(建国記念日)の連休が明けて1週間ぶりに金融市場での取引が再開される。再開にあたって市場では、中国当局が次にどの分野を標的にするか、また中国恒大集団の危機が深まって以降、同国不動産業界で初のドル建て債デフォルトを花様年控股集団(ファンタジア・ホールディングス・グループ)が引き起こしたことがどういった影響を及ぼすかを見極めるムードが強まりそうだ。

影響続く

米国の中古車価格が9月に過去最高を記録した。新型コロナウイルス禍によるサプライチェーンの混乱が続いたことが背景にある。中古車の価格動向を示す「マンハイム米中古車価格指数」は9月に前月比5.3%上昇し、4月以来の大幅な伸びとなった。前年同月比では27.1%の上昇。

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