[モスクワ  28日  ロイター] – ロシアの首都モスクワは28日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)対策として約1年ぶりの厳しいロックダウン(都市封鎖)を導入した。ロシアでは新型コロナワクチンの接種が遅れる中、新型コロナ感染による1日当たりの死者数と感染者数が過去最高を記録している。 

全国的に職場を30日から1週間にわたって閉鎖するのに先立ち、モスクワでは薬局や食品店などの生活必需品を取り扱う店舗だけが営業継続を許され、学校や国立幼稚園を閉鎖する一部都市封鎖が実施された。 

モスクワを含めた一部地域では、感染者数を減らすために全国的な取り組みに先駆けて一部封鎖を28日に始めることを決めた。

2020年夏の大規模封鎖とは異なり、モスクワ住民は外出が許されているものの、新たな部分的ロックダウン導入は記録的な死者数に対する懸念の高まりを示している。

ロシア当局は28日、新型コロナによる過去24時間の全国の死者数が過去最高の1159人に達したと発表。1日当たりの感染者数は初めて4万人を突破した。

ロシア下院のウォロジン議長は全議員に対するワクチン接種の義務付けと、未接種の議員はオンラインでの参加にとどめることを提案した。議場からは「これはどんなPRなんだ」などの怒りの声が出た。

ロシア人の多くはワクチン接種に消極的で、ロシアが承認した「スプートニクV」を含む4種類のワクチンを敬遠。当局への不信感や、ワクチンの安全性への懸念が理由と指摘されている。

今月22日時点の公式データでは、ワクチンを完全に接種したロシア人は4910万人。併合されたクリミアを除く総人口は、公式には約1億4400万人と推定されている。

日刊紙「コメルサント」は28日、ロシア政府がワクチン接種の重要性に関する広報キャンペーンの刷新を計画していると報じた。新たなキャンペーンではロシアの80地域あまりに焦点を当て、これまでほど攻撃的でネガティブなトーンではなくなる見込みとした

政府は広報キャンペーンの刷新計画を否定したが、戦略の調整を続け、広報を継続すると説明した。