[ニューヨーク 29日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、主要通貨に対するドル指数が上昇。米債利回りが、物価高止まりの継続を示す米指標を受けて上昇したことに追随した。

終盤の取引で、ドル指数は0.8%高の94.102。

ユーロの下げが目立ち、対ドルでは1.05%安と、少なくとも6月以来の大幅な下げを記録。対ポンドでも0.4%、対スイスフランでも0.7%、それぞれ下落した。

ユーロは前日、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が理事会後に、来年には物価圧力は緩和するとの考えを示したことを受けて上昇していた。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「市場と主要中銀の見解の乖離が、(為替相場などで見られる)ボラティリティーの源となっている可能性がある」と述べた。

来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)に加え、イングランド銀行(英中銀)、オーストラリア準備銀行(RBA)の金融政策決定会合が開かれる。

アナリストの間からは、月末を控えたポートフォリオリバランスもボラティリティーの一因になったという指摘も聞かれた。

米商務省が29日発表した9月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同期比4.4%上昇し、約30年ぶりの高水準となった。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE指数は前月比0.2%上昇、前年同月比では4カ月連続で3.6%上昇した。

欧州連合(EU)統計局が発表した10月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比4.1%上昇と、13年ぶりの高い伸びを記録した。

ポンド/ドルは0.7%安の1.3698ドル。

ドル/円は0.3%高の113.92505円。

豪ドル/米ドルは0.3%安の0.7521米ドル。

暗号資産(仮想通貨)のイーサは一時、最高値となる4460ドルを付けた。ビットコインは3%高の6万2330ドル。

ドル/円 NY終値 114.00/114.03

始値 113.74

高値 114.09

安値 113.73

ユーロ/ドル NY終値 1.1561/1.1565

始値 1.1652

高値 1.1654

安値 1.1536