防衛省は北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたと午前8時59分に発表しました。
防衛省は日本への影響がないか情報の収集を進めています。

海上保安庁は、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたという情報を午前8時54分に発表しました。

さらに、海上保安庁は弾道ミサイルの可能性があるものは、すでに落下したとみられると午前9時3分に発表しました。

航行中の船舶に対し、今後の情報に注意するよう呼びかけています。

政府 緊急参集チームを招集

政府は、総理大臣官邸の危機管理センターに設置している官邸対策室に関係省庁の担当者をメンバーとする緊急参集チームを招集し、情報の収集と被害の確認などにあたっています。

岸防衛相「詳細は分析中」

岸防衛大臣は臨時閣議のあと、総理大臣官邸で記者団に対し「このあと防衛省に入って、詳細について報告を受ける。詳細は分析中だ」と述べました。

防衛省は午前9時半から幹部会議を開き、情報収集や現状の分析などを行うことにしています。

韓国軍 “北朝鮮が日本海に向けて飛しょう体を発射”

韓国軍は、北朝鮮が日本海に向けて飛しょう体を発射したと17日午前、明らかにしました。

北朝鮮による発射はことしに入ってから4回目で、軍事力を強化する姿勢を強調することで、アメリカや韓国をけん制するねらいもあるとみられます。

韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が日本海に向けて飛しょう体を発射したと、きょう午前8時55分ごろ、明らかにし、アメリカ軍とともに詳しい分析を進めています。

北朝鮮による飛しょう体の発射はことしに入ってこれで4回目で、今月14日には北西部のピョンアン(平安)北道から日本海に向けて短距離弾道ミサイルと推定される飛しょう体2発を発射し、その翌日「鉄道機動ミサイル連隊」が発射訓練を行ったと発表していました。

また、今月5日と11日に北部のチャガン(慈江)道から弾道ミサイルと推定される飛しょう体を1発ずつ発射していて、極超音速ミサイルの発射実験を行ったと明らかにしていました。

北朝鮮は、11日の発射に立ち会ったキム・ジョンウン(金正恩)総書記が「国の戦略的な軍事力を質、量ともに持続的に強化し、戦争抑止力を一層強化するための成果を勝ち取らなければならない」と述べたと伝えていたほか、アメリカが12日、北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐって追加の経済制裁を科したと発表したことに強く反発しています。

このため北朝鮮としては、短期間に発射を繰り返して技術力の向上を図りながら軍事力を強化する姿勢を強調することで、アメリカや韓国をけん制するねらいもあるとみられます。

今月14日以来 ことしに入り4回目

北朝鮮が弾道ミサイルや、その可能性があるものを発射したのが確認されるのは今月14日以来で、ことしに入って4回目です。

防衛省によりますと、前回は、北西部から東方向に弾道ミサイル2発を発射しました。

発射されたミサイルは、固体燃料推進方式の短距離弾道ミサイルだとしています。

また、最高高度は通常より低いおよそ50キロで、通常の弾道軌道だとすれば400キロ程度飛んで、落下地点は北朝鮮の東岸付近、日本のEEZ=排他的経済水域の外側だと推定されるとしています。