［ニューヨーク ２３日 ロイター］ – ニューヨーク外為市場では、ウクライナ情勢を巡る緊張が高まる中リスク選好が後退し、安全資産としてのドルに買いが入った。
ドルは当初は軟調だったが、ウクライナ情勢が一段と緊迫化する中、じわじわと上昇。米国務省がロシアによるウクライナ侵攻が差し迫っている可能性があるとの見解を示す中、米株価が下落したこともドルに対する安全買いを後押しする結果となった。
ウクライナを巡る緊張が高まる中、ドル相場はこのところ抑制されており、３月に予想される米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の金融引き締めはそれほど積極的なものにならないとの見方も出ている。
オアンダ（ニューヨーク）のシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「現在の状況を踏まえると、ＦＲＢはやや慎重になると予想される」と述べた。
主要６通貨に対するドル指数は０．１６１％高。ユーロは０．２１％安の１．１３０１ドル。円は対ドルで０．０５％高の１１５．０１円。
ロシアルーブルは、西側諸国の対ロ制裁に加え、ウクライナ議会が２３日、全土への非常事態宣言発令を承認したことを嫌気し、急落。対ドルで８１．３９７５ルーブルまで下落し、２０２０年３月２３日以来の安値を付けた。
中国人民元は対ドルで４年ぶり高値を更新。ウクライナ情勢が緊迫化する中、海外勢の買いが膨らんだ。
暗号資産（仮想通貨）のビットコインは０．７５％安の３万７６０１．００ドル。イーサは０．８％高の２６２７．８７ドル。
ドル／円 ＮＹ終値 114.97/115.00
始値 115.09
高値 115.19
安値 114.93
ユーロ／ドル ＮＹ終値 1.1309/1.1313
始値 1.1338
高値 1.1352
安値 1.1302
