[26日 ロイター] – 欧州疾病予防管理センター(ECDC)は26日、世界で急増している原因不明の子どもの重症急性肝炎について、これまでに少なくとも12カ国で約190人の患者が報告されたと発表した。

小児急性肝炎の症例は今月、英国で最初に報告され、10歳以下の子どもを中心に111人の患者が確認された。欧州連合(EU)や欧州経済領域では約40人の患者が確認され、米国とイスラエルでも症例が報告されている。

世界保健機関(WHO)によると、これまでに1人が死亡し、肝移植を必要とするケースは17人という。

急性肝炎を引き起こすA─E型のウイルスは検出されておらず、ECDCのディレクター、アンドレア・アモン氏によると、これまでの調査からはインフルエンザのような症状などを引き起こすウイルス「アデノウイルス」との関連が指摘されているという。

アモン氏は、新型コロナウイルス感染を背景としたロックダウン(都市封鎖)措置によって子どもの免疫力が低下した可能性があるという理論が検討されていると述べた。

また、新型コロナワクチンとの関連の可能性は除外されているという。