[ニューヨーク 17日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、円が対ドルで急落した。日銀が現状の金融緩和政策を維持し、引き締めを急ぐ他の主要国中銀と一線を画したことが背景。今週は各国中銀が相次いで利上げを発表し、為替市場のボラティリティーは大きく上昇した。

日銀は16─17日に開いた金融政策決定会合で、現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和政策の継続を賛成多数で決めた。また、10年物国債金利0.25%での指し値オペを原則毎営業日実施すると改めて表明した。

BKアセットマネジメントのFX戦略担当マネジングディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は「誰もが、日銀が何かをすると思っていたが、何もしなかった」と語った。

円はこの日、対ドルで2.09%下落し134.885円。対ユーロでは1.62%下落した。15日には1ドル=135.6円と24年ぶりの安値を付けていた。

シュロスバーグ氏によると、135円台は円のテクニカルな抵抗線であり、これを突破した場合、ショートカバーが入って137─140円まで円安が進む可能性がある。

ドル指数は0.732%上昇の104.64。米国の祝日を前に、週ベースでは約0.4%の上昇となる見込み。

ユーロは対ドルで0.53%下落し、1.0496ドルとなった。

スイス中銀が想定外の利上げを行ったことはこの日も尾を引き、スイスフランは対ユーロで1.0098フランと、4月13日以来の高値を付けた。

英ポンドは0.99%下落し1.2229ドル。イングランド銀行(英中銀)の利上げを受けた上昇分をほとんど吐き出した。

リスクセンチメントに敏感な豪ドルは1.53%下落し1豪ドル=0.6938米ドル付近。

ドル/円 NY終値 134.96/134.99

始値 134.66

高値 135.42

安値 134.28

ユーロ/ドル NY終値 1.0498/1.0502

始値 1.0518

高値 1.0523

安値 1.0446