[東京 19日 ロイター] – 松野博一官房長官は19日午後の会見で、同日に行われた岸田文雄首相と韓国の朴振外相との会談では、岸田首相が「懸案の解決に向け、引き続き尽力をいただきたい」と述べたと明らかにした。

松野官房長官によると、会談は19日午後2時15分から約20分間行われ、同外相から安倍晋三元首相の死去に対する尹錫悦大統領の弔意が岸田首相に伝えられた。

また、今回の会談は韓国側から同大統領の弔意を直接、岸田首相に伝えたいという意向が伝達され、短時間での開催になったという。

会見では、第2次世界大戦中の朝鮮半島出身者の労働問題、いわゆる元徴用工問題に関するやり取りがあったのかとの質問が出たが、松野官房長官は今回の会談で「特段、突っ込んだやり取りは行われなかった」と説明した。

また、元徴用工問題では、差し押さえられた日本企業の資産が現金化されることになれば日韓関係に深刻な状況を招くとの見解を繰り返すとともに「尹政権の対応を見極めた上で、日韓関係を健全な関係に戻すべく緊密に意思疎通を図っていく」と語った。