[東京 5日 ロイター] – 来日中のペロシ米下院議長は5日、岸田文雄首相と会談後に会見し、今回のアジア歴訪は台湾や周辺地域の現状変更が目的ではないと述べた。

「今回の代表団は台湾や周辺地域の現状変更が目的ではないと最初から説明している」と述べた。

「中国政府はわれわれと台湾の友好が強いことを快く思っていない」とした上で「台湾の平和と現状については上下院の超党派による圧倒的支持がある」とした。

中国はペロシ氏の訪台に抗議して4日から台湾周辺の空と海で実弾射撃を含む軍事演習を開始しており、7日に終了する見通し。中国国営テレビは台湾海峡での演習としては史上最大だと伝えた。

演習で中国軍が発射したミサイル9発のうち5発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。

ペロシ氏は台湾の民主主義や経済的成功、人権への対応を称賛。「商業的利益に配慮して中国の人権問題に対して声を上げなければ、世界のいかなる場所でも人権について主張する道徳的資格がなくなる」と強調した。

中国は人々の地位向上で一定の進展を遂げた一方で、新疆ウイグル自治区では恐ろしいことが起きており、矛盾がみられるとした。