[12日 ロイター] – 格付け会社のS&Pとフィッチは12日、ウクライナの外貨建て格付けについて、部分的なデフォルト(債務不履行)を示す「選択的デフォルト(SD)」、「制限的デフォルト(RD)」にそれぞれ引き下げた。債務再編は困難と判断した。

ウクライナ国債を保有する海外債権者は今週、約200億ドルの国債について、2年間の支払い凍結で合意。ウクライナのシュミハリ首相は「約60億ドルの支払いを節約できる」としていた。

S&Pは「CC/C」から「SD/SD」に引き下げ「発表された債務再編条件を踏まえ、デフォルトに等しいと見なしている」とした。

フィッチは長期の外貨建て格付けを「C」から「RD」に引き下げた。

S&Pはまた、ロシアによる侵攻を受けたマクロ経済、財政面の困難により、ウクライナの自国通貨建て債務も予定通りの返済が厳しくなる可能性があるとして、自国通貨建て格付けを「Bマイナス/B」から「CCCプラス/C」に引き下げた。

ウクライナ経済は2022年、35─45%のマイナス成長に陥ると予想されており、月次の財政赤字が50億ドルに膨らんでいる。