• 英中銀声明、英国株の下落予想、現金積み上がる
  • ドル高への懸念、ボストン連銀総裁が初講演
A cash tray holding British pound banknotes and coins in a shop in Barking, UK, on Tuesday, Sept. 13, 2022.  Photographer: Bloomberg/Bloomberg

英政府が23日に新たな財政政策を発表して以降、荒い動きが続く市場を落ち着かせようと、イングランド銀行(英中央銀行)が声明を発表しましたが、一部にあった緊急利上げの臆測が外れる格好となり、ポンドは再び売られました。英国が2016年6月の国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択して以来、ポンドはおおむね1ポンド=1.2-1.4ドルのレンジに切り下がりましたが、現在のパリティー(等価)が意識される展開は新たなレンジ形成につながるかもしれません。第1次世界大戦時、5ドル近くにあったポンド。その長期的な下落基調は英国の衰退を示しているのでしょうか。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

必要なだけ

イングランド銀行のベイリー総裁は声明で、金融市場の動向を「極めて注意深く」監視していると表明。政策担当者は「インフレ率を中期で持続的に2%の目標に戻すため、必要なだけの金利変更をちゅうちょしない」と明言した。ただ、英中銀が緊急措置をとるとの臆測は否定した様子で、「政府の発表が需要とインフレに及ぼす影響とポンド安について、次回の定例会合で入念な評価を行い、それに従って行動する」と説明した。

英国株安も予想

マクロヘッジファンド運営EDLキャピタルの創業者、エドゥアール・ドラングラード氏は、イングランド銀行がポンドと英債券市場を安定させるため行動を迫られるとの見方を示した。これまで既にポンド下落に賭けていた同氏は、ポンドの値下がりを受け一夜にして利益を確定させた。ポンド下落を見込んだポジションの5分の1を維持しているとしたほか、利上げが見込まれるとして英国株の下落を見込んだポジションを取っていることも明らかにした。政策金利については、最終的に10%を超える可能性もあるとみている。

現金積み上げ

米金融当局のタカ派姿勢が誘発した嵐があらゆる資産クラスで吹き荒れる中、投資家はその嵐から逃れる場所として現金に向かっている。米国のマネーマーケット・ミューチュアル・ファンド(MMMF)に積み上げた額は計4兆6000億ドル(約663兆円)に上り、超短期債ファンドの保有額は現在約1500億ドルに上る。こうした資産クラスはかつてはリターンがゼロに近かったが、現在では2%台後半、一部では3-4%、もしくはそれ以上の利回りを生んでいる。  

耐えがたい状況

最近のドル高は株式などのリスク資産を「耐えがたい状況」に追い込んでおり、このように強いドルは過去において、金融あるいは経済の危機につながったとモルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は指摘した。2000年のハイテク株バブルの終了や、08年の世界金融危機、12年のソブリン債危機に言及し、「そのような『イベント』を予測するのは難しいが、それが起こる環境は整っている」とリポートで説明した。S&P500種株価指数については年内か来年早期に3000-3400の水準で「最終的な安値」を付けるとみている。

初講演

ボストン連銀のコリンズ総裁は、就任後初となる講演で、根強い高インフレを抑制するため一段の政策引き締めが必要だとした上で、その過程で一定の失業が生じることは避けられないとの認識を示した。総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で投票権を持つ。ペンシルベニア大学ウォートン校のジェレミー・シーゲル教授(金融学)は米金融当局について、「あまりにも強硬過ぎる」姿勢を示しており、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は過去2年間に及ぶ金融政策の不手際に関して謝罪するべきだと主張した。

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