[東京 26日 ロイター] – スマートフォンの決済アプリに給与を支払う制度が2023年4月に解禁される。「ペイペイ」や「楽天ペイ」などの決済アプリに給与が振り込まれることで、政府は、キャッシュレス決済の普及を見込んでいる。

厚生労働省の審議会は26日、省令の改正案を了承、加藤勝信厚労相に答申した。改正された省令は23年4月に施行される。4月から決済事業者の申請の受付を開始、数カ月の審査を経て指定の事業者が決まった後、労働者の同意を得て、実際に支払いが始まることになる。

アプリ口座の残高上限は100万円で、超えた場合にはすぐに100万円以下にする措置を講じていることや、最後に口座残高が変動した日から少なくとも10年間は口座残高が有効であることなどが指定の要件となっている。

必ず労働者の同意を得ることが必要なことや、銀行口座や証券口座への支払いも選択肢として提示することが求められており、厚生労働省では、労働者側の選択肢を増やすものだと説明している。