決議案はオランダなどが提出したもので、ロシアはウクライナへの軍事侵攻で国際法違反の責任を負わなければならないとしたうえで、不法行為によって引き起こされた損害の賠償をロシアに求めています。14日開かれた国連総会の緊急特別会合で討論が行われ、ウクライナのキスリツァ国連大使が「ロシアの責任を問う時がきた」と述べ、賛成するよう呼びかけたのに対し、ロシアのネベンジャ国連大使は「西側諸国は紛争を長引かせ悪化させようとしている」と反論しました。

このあと採決が行われ、決議は日本や欧米各国など94か国の賛成で採択されましたが、一方でロシアや中国など14か国は反対し、インドやブラジルなど73か国が棄権しました。

国連総会では10月、ロシアによるウクライナの4つの州の一方的な併合を非難する決議が143か国の賛成で採択されましたが、今回は賛成した国が減ったのに対して、反対や棄権、無投票だった国を合わせると99か国に上り、ウクライナ情勢をめぐる国際社会の分断や対立が改めて浮き彫りになりました。