[ワシントン 12日 ロイター] – 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は12日、今年の世界経済成長率予測である2.7%を維持する見込みだと表明した。労働市場が堅調に推移していることなどに言及した。

2023年も世界経済にとって「厳しい年」となり、インフレは依然として頑強であると述べたが、予想外の展開がない限り、昨年のような連続した下方修正はないだろうと述べた。

IMF本部で記者団に「23年も成長は減速し続ける」と指摘。「より明るい材料は労働市場の底堅さにある。人々が雇用されている限り、たとえ物価が高くても人々は消費する。それが経済パフォーマンスを支えている」とした。

IMFとして大幅な下方修正は見込んでいないとし、「これは良いニュースだ」と語った。世界成長の減速が「底を打ち」、「23年の終わりと24年に向けて好転する」との予測を示した。

中国経済については、昨年は残念な結果となったが、23年半ばから再び世界の成長に貢献するとの期待を示した。しかし、それは中国政府がゼロコロナ政策撤回方針を堅持することにかかっているとした。

米国についてはソフトランディング(軟着陸)する可能性が高く、テクニカルリセッション(2四半期連続のマイナス成長)に陥ったとしても軽微なものにとどまるとの認識を示した。

関連情報

▽日本のインフレ圧力なお弱い、金融緩和維持を=IMF専務理事<ロイター日本語版>2023年1月13日9:24 午前

▽米、今年リセッション回避も 労働市場なお堅調=IMF専務理事<ロイター日本語版>2023年1月13日8:52 午前