[ロンドン 21日 ロイター] – 国際エネルギー機関(IEA)は21日に公表した報告書で、化石燃料産業はインフラから漏れたメタンを発見し対処すると公約したにもかかわらず、メタンの排出削減で成果を上げていないと批判した。

世界のエネルギー産業による2022年のメタン排出量は約1億3500万トンだった。

エネルギー価格の高騰と天然ガス需要の急増でメタンを回収するインセンティブがあったにもかかわらず、過去最高だった19年の水準をわずかに下回ったのみと指摘した。

メタンは天然ガスの主成分であり、回収すれば燃料として販売することができる。

IEAのビロル事務局長は声明で、一定の進展はあったが「排出量はまだ多すぎ、十分なペースで減少していない」とし「短期的に地球温暖化を抑制する上でメタン削減は最も安価な選択肢の一つだ。言い訳はできない」と強調した。

IEAによれば、石油・ガス会社は昨年の収入の3%未満の投資と既存の技術により、業界全体のメタン排出量を4分の3削減することができる。