[東京 30日 ロイター] – 岸田文雄首相は30日、新しい資本主義実現に向けた国際連携について、5月に予定する主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)で議論する考えを明らかにした。経済財政諮問会議で語った。諮問会議では最後の出席となる黒田東彦日銀総裁への謝意も述べた。

岸田首相は諮問会議で「(内閣発足以来)新しい資本主義の実現を掲げ、成長と分配の好循環を推進してきた」と言及。「先進各国ともに安定的なエネルギー供給の確保サプライチェーンの強化気候変動対応などの課題に直面しており、こうした社会課題に官民連携して投資を喚起するという取り組みが大きな流れになっている」と指摘した。

そのうえで首相は、こうした流れは「新しい資本主義と軌を一にするもの」とし、G7サミットで「新しい資本主義の重要性や国際的な連携の必要性について議論を進める」と表明した。

G7での議論を踏まえ、OECD(経済協力開発機構)などの国際機関とも各国が連携して取り組む政策対応の議論を深めていくため、「日本として積極的に貢献する」との考えも併せて示した。

この日の会合では民間委員に加え、有識者を交えて成長と分配の好循環実現に向けた論点を整理した。有識者からは「企業部門の過剰貯蓄是正が必要」との声や、「教育と技能の蓄積が重要」などの指摘が出た。

終了間際には、首相が黒田日銀総裁に対し、「10年におよぶ任期最後の諮問会議になる。あらためてデフレ脱却と、持続的な経済成長の実現に向けた総裁のご尽力に、心より感謝申し上げる」と伝える一幕もあった。

(杉山健太郎、山口貴也)