[東京 11日 ロイター] – 財務省が11日発表した国際収支状況速報によると、2022年度の経常収支は9兆2256億円の黒字となった。エネルギー関連の輸入額が増え、黒字額は21年度の20兆1522億円から大幅に縮小した。年度ベースの黒字額は14年度(8兆7031億円)以来の低水準で、縮小幅は過去2番目の大きさ。

原油、石炭、液化天然ガスなどエネルギー関連の輸入額が増加し貿易赤字が大きく拡大した。22年度の貿易収支は18兆0602億円の赤字と、過去最大の赤字額だった。

3月の経常収支は2兆2781億円の黒字。ロイターが民間調査機関に行った事前調査の予測中央値は2兆9473億円の黒字だった。

経常黒字は2カ月連続。貿易・サービス収支は5127億円の赤字だった。企業が海外子会社から受け取る配当金などの第1次所得収支は3兆3610億円の黒字、第2次所得収支は5703億円の赤字だった。

(杉山健太郎)