[レポサビッチ(コソボ)/オスロ 30日 ロイター] – コソボ北部でセルビア系住民のデモ隊が暴徒化し、報道陣の車2台が破壊されるなどの事態に発展したことを受け、鎮静化に乗り出している北大西洋条約機構(NATO)は30日、700人の兵士を追加派遣することを決めた。ストルテンベルグ事務総長が会見で明らかにした。

同事務総長はさらに「予備隊の1個大隊を厳戒態勢とし、必要な場合に派遣できるようにすることを決定した」とも述べた。

この日は、覆面をした男らがアルバニア語のナンバープレートを付けた車のフロントガラスを壊すなどした場面をロイター記者が目撃した。

当地で発生したデモ隊と警察の衝突を巡っては、29日にNATO平和維持部隊の兵士30人やデモ参加者52人が負傷した。

コソボ全体ではアルバニア系住民が人口の90%以上を占めるが、北部のセルビア系が多数派の地域でセルビア系住民が市長選をボイコットし、アルバニア系の市長が誕生したことから、緊迫した状況が続いている。