アンドレイ・ルブリョフが描いたとされるイコン「至聖三者」=2007年5月、モスクワ(AFP時事)
アンドレイ・ルブリョフが描いたとされるイコン「至聖三者」=2007年5月、モスクワ(AFP時事)

 ロシアのプーチン大統領が「国宝級」のイコン(聖像画)をロシア正教会に引き渡すと決めた問題で、美術館からの移送に反対したイコン担当の聖職者が緊急入院した。イコンは決定通り4日から2週間、モスクワの大聖堂で披露。ただ、正教会が付けた傷の修復が必要で、文化財を巡り議論を呼んでいる。

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 英BBC放送によると、緊急入院したのは長司祭のレオニード・カリーニン氏。心臓疾患とされるが、詳しい病状は不明だ。カリーニン氏はイコンの移送に懸念を示し、5月下旬に担当から「更迭」された。

 問題のイコンは15世紀に伝説的な画家アンドレイ・ルブリョフが描いたとされる「至聖三者」。保存していたモスクワの国立トレチャコフ美術館によると、既に4月に展示から外していた。