政府と与野党による「社会保障国民会議」の実務者会議は27日、「給付付き税額控除」の制度設計に関するイメージを公表した。これまで支援対象を「中低所得の勤労世代」とする方向性を示していたが、働く高齢者も対象に含め、子育て世帯にも加算などの配慮を行うとした。「年収の壁」を超える所得層にも支援額を上乗せする。

 同日の会合で、議長の小野寺五典・自民党税制調査会長が示した。来週の会合で各党が立場を表明し、意見集約を図る構えだ。

 イメージでは、制度導入時は税額控除(減税)は組み合わせず、所得に連動した給付に一本化するとした。対象となる高齢者は「就労し、(税・社会保険料から年金や児童手当などを差し引いた)純負担率が現役並みの中低所得者」と記した。子育て世帯は、支援額の加算や所得金額の上限の引き上げで配慮する案を示した。

 給付は所得が増えるにつれ、〈1〉定額〈2〉 逓増ていぞう (次第に増える)〈3〉定額〈4〉 逓減ていげん (次第に減る)――の4段階で増減し、一定水準に達すればゼロとなる。一定の勤労性の収入がある人が支援対象となり、対象の所得の下限は国民会議の下に置かれた有識者会議の意見として、年収「74万円超」「約106万円超」を例示した。

 「年収の壁」に配慮した支援額を設定し、手取りを増やして働き控えの抑制を図る。支援額は米独仏の3か国の純負担率を参考にして設定する考えだ。恒久財源の確保策もにらみながら、具体的な金額を検討する。

 小野寺氏はこの日の会合後、記者団に対し、来週に予定する次回会合で「飲食料品の消費税減税も重要なテーマとなる」と述べ、2年間限定の消費税減税の本格議論に入る考えを示した。高市首相は2年間限定の消費税減税を給付付き税額控除導入までの「つなぎ」と位置付けており、政府や与野党の出方が焦点となる。