Steven Scheer, Maya Gebeily, Ahmed Elimam

[エルサレム/ベイルート 4日 ロイター] – レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは4日、レバノンとイスラエルが3日に合意した停戦を拒否すると発表した。イスラエルのカッツ国防相も、当面の間レバノンへの攻撃を継続し、レバノン南部から撤退しないと述べた。
レバノンとイスラエルは前日、米ワシントンでの協議で停戦の実施で合意。この合意は、協議に参加しなかった親イラン武装組織ヒズボラによる完全な攻撃停止を条件としている。
ヒズボラの指導者ナイム・カセム師は声明で、停戦協議を「恥知らず」と非難。停戦合意を「レバノン市民の一部を抹殺し、残りの市民を奴隷化するためのロードマップ」として拒否する考えを示した。
さらに、停戦にはレバノン南部も含まれるべきで、イスラエルの「占領が続く限り、抵抗は続く」と表明した。
治安筋によると、イスラエルは4日、レバノン南部で複数の攻撃を実施した。レバノン国営通信は、空爆で5人が死亡したと報じた。ベイルート上空にはドローンが飛来した。
イスラエル軍はヒズボラの施設を引き続き標的にしていると表明。カッツ氏は声明で、ヒズボラの攻撃からイスラエル北部のコミュニティーを守るための「緩衝地帯」の一部として、イスラエル軍が現在掌握しているレバノン南部の一帯にとどまり続けると説明。イスラエル軍によって南部の自宅を追われた数十万人のレバノン住民についても、帰還は認められないとした。
また、イスラエルは「米国の後ろ盾を得て、イスラエルのコミュニティーや領土への攻撃に対する報復として(レバノン首都の)ベイルートを攻撃する行動の自由」を有しており、「同地域におけるテロリストのインフラを解体」し続けると述べた。
3日に発表された新たな合意の下では、レバノン軍が領土に対する排他的統制権を掌握することになっている。
イランの革命防衛隊コッズ部隊の司令官は、「抵抗勢力の最低限の要求」は、イスラエル軍がレバノン南部に侵攻する開戦前の位置まで撤退することだと述べた。
イスラエルの極右であるベングビール国家安全保障相は4日、この停戦を「重大な過ち」と批判、閣議での採決を求めた。ヒズボラがリタニ川以南の地域から戦闘員を撤退させることはなく、レバノン軍にはこれをヒズボラに従わせる能力がないと述べた。