▽米国株式市場=ナスダック・S&P反落、トランプ氏の対イラン報復示唆で<ロイター日本語版>2026年6月10日午前 5:11 GMT+9
Caroline Valetkevitch
[ニューヨーク 9日 ロイター] – 米国株式市場では、ナスダック総合とS&P総合500種が反落した。ハイテク株の反発が失速したことに加え、トランプ米大統領がイランによる米軍ヘリ撃墜に米国は「対応しなければならない」と表明したことが投資家心理を圧迫した。
トランプ氏は9日、イラン軍がホルムズ海峡パトロール中の米軍ヘリコプターを撃墜したと確認し、報復する意向を示した。これを受けて中東紛争の停戦見通しに対する疑念が一段と強まった。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)(.VIX), opens new tabは取引時間中に4月7日以来の高水準を付けた。
ハイテク株は前日に反発していたものの、前週末の売りが再開した。S&P500の情報技術指数(.SPLRCT), opens new tabは一時4%超下落した後、下げ幅を縮小した。フィラデルフィア半導体指数(.SOX), opens new tabは序盤に3%上昇した後、一時8.6%下落した。情報技術指数は1.8%安、フィラデルフィア半導体指数は1.9%安で取引を終えた。
12日のスペースXの上場も、高成長ハイテク株の過熱感を投資家が懸念する中で、米国株の重しとなる可能性がある。
アージェント・キャピタル・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジェド・エラーブルック氏は「今回のIPOは規模が桁違いだ。国内の全ての運用会社がスペースXについて議論し、検討している。仮に投資しないと決めた会社であっても、ニュースを読み、新たな契約発表をチェックしている。イーロン・マスク氏の話題はどこにでもあり、避けては通れない」と指摘。
「12日の取引が荒れることは誰もが分かっている。大きなボラティリティーが生じるだろう」と語った。
半導体大手ブロードコム(AVGO.O), opens new tabは1.1%安、エヌビディア(NVDA.O), opens new tabは0.2%安だった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.33対1の比率で上回った。ナスダックでも1.05対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は247億7000万株。直近20営業日の平均は約200億株。
▽NY外為市場=ドル下落、中東にらみ「有事の買い」巻き戻し 米経済指標に注目<ロイター日本語版>2026年6月10日午前 6:06 GMT+9

[ニューヨーク 9日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルが円ユーロなどの主要通貨に対して下落した。イスラエルとイランが不安定ながらも停戦を維持する中、市場の注目は週後半に発表される米経済指標に集まっている。
イランとイスラエルは8日、トランプ米大統領の要請を受けて相互への攻撃を停止したと表明。ただ、イランはイスラエルがレバノンで親イラン武装組織ヒズボラに対する攻撃を続ければ戦闘を再開すると警告していたほか、イスラエルはこの日、レバノン南部の都市ティールを攻撃。米国とイランの戦闘停止に向けた協議は一段と複雑になっている。
米国は他の主要国・地域と比べエネルギー価格ショックの影響を受けにくいとみられていることから、中東情勢が緊迫する局面では、安全資産としてのドルの需要が支えられる傾向がある。一方、中東情勢の緊張が和らぐ局面では、ドルは主要通貨に対して軟化する傾向がある。
この日はホルムズ海峡に近いオマーン沖で墜落した米陸軍のアパッチ攻撃ヘリコプターについて、トランプ米大統領はイランが撃墜したとして報復を示唆。トランプ氏の発言を受けドルに買いが入り、ドルは主要通貨に対する下げ幅を縮小した。
クラリティFXのエクゼクティブ・ディレクター、アモ・サホタ氏は「イラン情勢を巡り、市場では奇妙な落ち着きが広がっている」と指摘。「双方とも大幅な情勢悪化は回避しようとしている。特にトランプ大統領は原油価格の急騰を避けたい考えで、かなりの圧力にさらされている」と述べた。
市場は主要中央銀行の政策決定会合にも注目。欧州中央銀行(ECB)は11日に開く理事会で0.25%ポイントの利上げを決定すると広く予想されており、市場では今後の金融政策の方向性の手掛かりが示されるか注目されている。
日銀は15─16日に開く金融政策決定会合で利上げを決定するとの見方もほぼ完全に市場に織り込まれており、このため、実際に利上げが実施されても、それだけで円安基調が大きく反転する可能性は低いとみられている。
円は対ドルで160.37円まで下落。政府・日銀による為替介入が警戒される160円近辺での動きが続いている。
ユーロ/ドル は0.07%高の1.15435ドル。前日は約2カ月ぶり安値を付けていた。
主要通貨に対するドル指数は0.09%安の99.95。前日は100.21に上昇し、4月6日以来の高値を付けていた。
| ドル/円 NY終値 | 160.36/160.37 |
| 始値 | 160.15 |
| 高値 | 160.44 |
| 安値 | 160.15 |
| ユーロ/ドル NY終値 | 1.1543/1.1544 |
| 始値 | 1.1565 |
| 高値 | 1.1577 |
| 安値 | 1.1529 |