中根圭一

 【ワシントン=中根圭一】人工知能(AI)の研究で2024年にノーベル化学賞を受賞した米アルファベット傘下グーグル・ディープマインドのジョン・ジャンパー氏が、米AI新興アンソロピックに移籍すると表明した。米国では現在、優秀なAI人材が研究開発に集中できる環境を求め、大手から新興企業に転職する動きが加速している。

ジョン・ジャンパー氏=米シカゴ大提供

 グーグル・ディープマインド副社長のジャンパー氏は、たんぱく質の立体構造を短時間に予測するAIモデル「アルファフォールド」を開発した功績で同社のデミス・ハサビス最高経営責任者(CEO)とノーベル化学賞を共同受賞した。

 SNSで移籍を表明したジャンパー氏は「グーグル・ディープマインドは特別な場所だ。チーム全員から科学の手法を教えてもらった」と感謝のメッセージを寄せた。アンソロピックは今年4月に最新AIモデル「クロード・ミュトス」を発表し、システムの 脆弱ぜいじゃく 性を見抜く能力の高さで世界に衝撃を与えた企業だ。

 米AI企業では最近、AI人材の獲得競争が激化。グーグルのエンジニアリング担当副社長で、生成AIモデル「ジェミニ」の開発を率いたノーム・シャジール氏も今月、米オープンAIへの移籍を表明した。