アメリカのペンス副大統領は、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への対応について、非核化に向けた意思を示さないかぎり、圧力は緩めないと強調するとともに、北朝鮮にこうしたアメリカの立場を理解させることが必要だという考えを示しました。
アメリカのペンス副大統領は14日、ワシントンで講演し、核・ミサイル開発を進める北朝鮮を「地球上で最も非道で抑圧的な政権だ」と厳しく非難したうえで、軍事的な選択肢も排除せず、日本や韓国と連携しながら圧力を強化していく方針を改めて示しました。
そのうえで、「北朝鮮は核・ミサイル開発を完全かつ検証可能で不可逆的に放棄しなければならず、それが始まらなければアメリカや国際社会は姿勢を変えない」と述べて、北朝鮮が非核化の意思を示すまで圧力を緩めず、政策が変わることはないと強調しました。
ペンス副大統領は先に有力紙のインタビューで、「北朝鮮が話をしたいなら話をする」と述べ、北朝鮮と対話を行う可能性を示唆したと伝えられていましたが、今回の講演では、北朝鮮にアメリカの立場を理解させることが重要だとして、何らかの接触が必要という考えを示しました。
ただ、これについてペンス副大統領は「話すことは交渉ではない。互いを理解するためのものだ」として、非核化に向けた対話とは異なると説明しました。
一方、ペンス副大統領は、ピョンチャンオリンピックで、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の妹のキム・ヨジョン(金与正)氏と接触しなかったことについて、意図的に無視したとして、「独裁者の妹であるだけでなく、宣伝部門の幹部である人物と顔を合わせるのは適切ではないと考えた」と述べました。