[ニューヨーク 28日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、主要6通貨に対するドル指数が5週間ぶり高値を更新。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前日の議会証言で示したタカ派的な見解が引き続き材料視され、FRBが今後2年間、積極的に利上げを実施していく可能性があるとの観測が強まっている。
ドルは月間の伸びとしては、2016年11月以来の大きさとなった。同日発表された2月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)速報値が1年2カ月ぶりの低水準となり、欧州中央銀行(ECB)が刺激策の縮小に慎重になる可能性があるとの見方からユーロが売られたことも、ドルへの追い風となった。 終盤の取引で、ドル指数は0.3%高の90.657。一時、5週間ぶりの水準まで上昇した。ドルは対スイスフランで3週間ぶり、対ポンドで2週間ぶり、カナダドルで2カ月ぶり高値をそれぞれ更新した。
朝方発表された2017年第4・四半期の国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比2.5%増と、速報値の2.6%増から下方改定され、2月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回ったものの、ドルの上昇勢いを削ぐには至らなかった。