45カ国・機関が国際宇宙探査の方向性を議論する閣僚級会合「第2回国際宇宙探査フォーラム」が3日、東京都内で開かれ、月や火星、その先の太陽系の探査拡大を国際協力で目指すとする共同声明をまとめた。ただ、探査の目標時期や各国の費用分担のほか、2025年以降の運用計画が決まっていない国際宇宙ステーション(ISS)の取り扱いなどといった各論には触れなかった。
開催は14年の米ワシントンに次いで2回目。共同声明は、月や火星、さらに先の太陽系探査について「国際コミュニティーで広く共有された目標」と明記。無人、有人探査を「持続可能な形で構築する」とともに、民間投資を促す方針も確認した。
参加国は前回(35カ国・機関)から増え、中国やアラブ首長国連邦(UAE)など独自の宇宙探査を打ち出す国が参加する一方、バングラデシュなどの途上国もあり、費用分担など明記は見送った。トランプ米政権が25年でISSへの拠出金を打ち切り、20年代後半に月の周回軌道上に新たな宇宙ステーションを建設する方針の妥当性についても、論議は避けられた。【酒造唯】