重要ニュースが同時に展開したこの日、CNNはスーツを着て神妙にしているザッカーバーグ氏より、記者会見でロシア疑惑捜査について話すホワイトハウスのサンダース報道官に大きな画面を配分しました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
赤い糸
スプリントとTモバイルUSが合併交渉を再開したと、WSJ紙が事情に詳しい複数の関係者の話として報じた。両社は統合後の経営権を巡り意見が一致せず昨年11月に交渉を打ち切っていた。スプリント株は一時25%高と急伸。Tモバイル株も一時8%高。ウェルズ・ファーゴのアナリストは、先の交渉決裂の原因である経営権の問題は消えていないと指摘した。
米英仏+サウジ
米大統領が予定していた外国訪問を直前に取りやめるのは極めて異例であり、シリアに対する武力行使に傾いていることの表れだと、ブッシュ政権で安保関連のディレクターを務めたマイケル・シン氏は語る。フランスのマクロン大統領は「近日中に」米英仏として一致したシリア対応を決定すると表明。サウジアラビアのムハンマド皇太子も、必要とあれば同国も「参加する可能性」があると述べた。
一刻を争う
トランプ大統領にはモラー特別検察官を解任する権限があると、ホワイトハウスは「助言を受けている」とサンダース報道官は言明。トランプ氏は弁護士の事務所や拠点に連邦捜査局(FBI)の捜索が入ったことを受け、「国家への攻撃」だと非難したが、モラー氏を解任する可能性については姿勢を明確にしていない。議会では特別検察官や司法副長官の解任、さらにはトランプ陣営関係者の恩赦を防ぐ法案をまとめる動きが党派を超えて加速している。
忍び寄るリスク
11日に公表される連邦公開市場委員会(FOMC、3月20-21日)議事録では、米中の通商摩擦にどれくらいの議論が費やされたかに注目が集まる。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は21日の記者会見で、貿易はより顕著なリスクになったと発言。ニューヨーク連銀への就任が決定したサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、摩擦がエスカレートすれば極めてネガティブな影響を及ぼしかねないと警告している。
悪玉と善玉
昨年には切望されていたボラティリティーが今年は市場に戻っている。これが善玉なのか悪玉なのかは、JPモルガン・チェースとシティグループが1-3月期決算を発表する13日から徐々に明らかになる。ゴールドマンとバンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレーを加えた5行のトレーディング収入は、5.1%の増加が予想されている(ブルームバーグ調べ)。一方で、「あまりにも激しい値動きで顧客は手を出せない」として、ボラティリティーは収入にはマイナスだとの声も聞かれる。
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