-
トランプ大統領がシリア攻撃示唆、ロシアに警告
-
ドル指数は下落、FOMC議事録公表後に小幅高となる場面も
11日のニューヨーク外国為替市場では円がドルに対し上昇。トランプ米大統領がロシアに対し、米国のシリア攻撃に「準備するがいい」とツイッターで警告し、対シリアの軍事的選択肢を検討していることを示したのが手掛かり。米ロ関係の緊張でニューヨーク原油先物が2014年12月以来の高値を付けたことから、カナダ・ドルも上昇した。
ブルームバーグのドル指数は小幅安。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表後に小幅高に転じる場面もあった。FOMC議事録には、「経済活動見通しが強まっているほか、インフレ率が中期的に2%に回帰するとの自信が深まっている。それにより、今後数年におけるフェデラルファンド(FF)金利の適切な軌道が従来予想より若干傾斜を強める可能性が高いと、幾人かの参加者が示唆した」と記された。朝方に発表された3月の米消費者物価指数(CPI)は、食品とエネルギーを除くコア指数の前月比の伸びが市場予想に一致。米金融政策を巡る市場の見方は変わらなかった。
ニューヨーク時間午後4時46分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。ドルは対円で0.4%下げて1ドル=106円82銭。ユーロは対ドルで0.1%上げて1ユーロ=1.2364ドル。米ドルはカナダ・ドルに対し0.2%安の1.2572カナダドル。円はドルに対し106円65銭で日中高値を付けた。主要10通貨のうち、円はドルに対する上昇率が2番目に高かった。
サンダース米大統領報道官は、トランプ大統領はマティス国防長官と会談したが、シリアに対する軍事行動に関する最終決断は下していないと述べた。
欧州時間の取引
円がドルに対して上昇し、上昇率は主要通貨の大半をしのいだ。トランプ米大統領がシリア攻撃を示唆したことへの懸念から、リスク選好の動きが後退した。円は0.3%上昇して106円89銭を付けた。