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アンバーAIのピボット・デジタル、1-3月にプラス30%の成績
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昨年とは一転しマーケットメーキングファンドがプラスリターン確保
ビットコインが今年に入って散々なスタートを切った中で、強気相場でも弱気相場でもリターンを上げている仮想通貨ヘッジファンドの魅力に注目が集まっている。
仮想通貨のマーケットメーキングと裁定取引戦略を専門とするファンドは1-3月(第1四半期)、主に強気の競合ファンドが平均40%のマイナスリターンに沈む中でプラスの運用成績を挙げた。これは急騰する仮想通貨をロング(買い)にしたファンドが成績を伸ばし、マーケットメーキングファンドはその後塵を拝した昨年とは大きく異なる。
香港に拠点を置くアンバーAIグループが運用するピボット・デジタル・トレーディング2は、相場の動きを読んで賭けるディレクショナル戦略を採用しない仮想通貨ファンドの中で有数の高リターンを計上。同社によれば、3月のリターンはプラス4.3%で、1-3月では同30%となった。
ケイマン諸島に登記上の本籍地を置くマーケット・ニュートラル・リクイディティーSPインスティテューショナルは1-3月の成績がプラス5.6%。同ポートフォリオの投資顧問であるビットスプレッド・グループのセドリック・ジャンソン氏が明らかにした。
こうした結果は、仮想通貨の上昇・下落を予想する必要なく、荒れる相場からリターンを上げる手法を見つけ出している運用会社が一部にあることを示す。仮想通貨の極端なボラティリティーを避けながら同通貨へのエクスポージャーを望む投資家にとって、こうした手法は魅力的に映る可能性がある
原題:As Bitcoin Plunged, These Crypto Hedge Funds Kept Making Money(抜粋)