北アフリカのモロッコは、イランがモロッコからの分離独立を求める組織を支援したとして、外交関係を断つと表明しました。イランに対してはアメリカのトランプ政権が核合意の離脱も辞さない厳しい姿勢を示していて、地域情勢がさらに不安定化することが懸念されています。
モロッコのブリタ外相は1日、イランに対して外交関係を断つと伝え、首都テヘランに駐在していた大使を帰国させるとともに、モロッコに駐在するイランの臨時大使も速やかに国外に退去するよう求める考えを示しました。
その理由として、イランがレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとともに、モロッコからの分離独立を求める西サハラ地域の組織に武器を供与するなど支援を行ったことを挙げています。アラブ諸国の間では、サウジアラビアやバーレーンも、おととし、イランとの外交関係を断っています。
イランに対しては、アメリカのトランプ政権が今月12日に見直しの期限を迎える核合意の内容を批判し、合意から離脱するかどうか検討していて、対立が先鋭化して地域情勢がさらに不安定化することが懸念されています。