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特別検察官、トランプ氏に大陪審での証言を求める可能性を示唆
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トランプ氏法律チームで唯一権限を得ていたダウド氏は3月に辞任
トランプ米大統領の現在の法律チームには機密情報アクセス権限が付与されておらず、モラー特別検察官の大統領聴取に関連する微妙な問題を議論できない状態だ。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。
関係者によると、トランプ氏個人の法律チームで機密情報を扱う権限を与えられていたのは主任弁護士だったジョン・ダウド氏だけだった。ダウド氏は3月に法律上の戦略を巡ってトランプ氏と対立して辞任し、主任弁護士をジェイ・セクロー氏が継いだが、同氏は権限付与を依然待っている状態。
機密情報にアクセスする権限がないという事実は、極めて慎重な対応が要求される特別検察官との交渉をいっそう複雑にしかねない。ダウド氏がブルームバーグニュースに語ったところによると、同氏の辞任前から特別検察官のチームはトランプ氏が自発的な聴取に応じない場合、大陪審での証言を求める召喚状の送付を検討するとトランプ氏弁護団に明らかにしていた。大陪審での証言となれば、聴取と異なりトランプ氏は弁護士を同行できない。
ダウド氏の辞任から約1カ月後、セクロー氏は知能犯罪の弁護を専門とするマーチン・ラスキン、ジェーン・ラスキンの両氏と、元ニューヨーク市長のルディ・ジュリアーニ氏がトランプ氏の法律チームに加わると発表した。だが、それでもキャリアの絶頂期にある検事十数人を擁する特別検察官のチームには陣容で見劣りする。ラスキン氏とジュリアーニ氏に機密情報アクセス権限についてコメントを求めたものの、今のところ応答はない。
原題:Trump Lawyers Said to Lack Security Clearance Amid Mueller Talks(抜粋)