初めての米朝首脳会談を前に、政府は、北朝鮮の非核化や拉致問題の早期解決に向けて綿密なすり合わせを行うため、来月上旬にカナダで開かれるG7サミットに合わせて日米首脳会談を行う方向で調整に入りました。
アメリカのトランプ大統領は、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長との初めての米朝首脳会談を来月12日にシンガポールで開催すると明らかにしました。
これについて、安倍総理大臣は11日、「日本側の考えをしっかりとアメリカ側に伝えながら、ともに準備を進めていきたい。また、トランプ大統領とも電話などを通じて綿密に連携を取っていきたい」と述べました。
これを受けて、政府は、来月8日と9日にカナダで開かれるG7サミット=主要7か国首脳会議に合わせて安倍総理大臣とトランプ大統領との日米首脳会談を行う方向で調整に入り、直前まで綿密なすり合わせを行うことにしています。
また、政府は、北朝鮮との対話が非核化の実現につながらなかったのは見返りのタイミングを誤ったからだとして、北朝鮮が完全な非核化などへの具体的な行動を取るまでは制裁を解除すべきではないとしています。
外務省幹部も「米朝首脳会談は終わりではなく始まりだ」と指摘していて、政府は、米朝首脳会談の後も関係国との間で継続して協議し、北朝鮮の非核化や拉致問題の早期解決などを着実に実現したい考えです。