アメリカ国務省の高官が都内で講演し、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長について「国を変えていきたいという考えを持ち、真剣に対話を行おうとしている」との認識を示し、史上初の米朝首脳会談への期待を示しました。

アメリカ国務省で東アジア政策を担当するソーントン次官補代行は15日夜、都内で開かれたアメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナル主催の「CEOカウンシル・アジア」で講演しました。

この中で、ソーントン氏は「キム・ジョンウン委員長は若く、国を変えていきたいと考えている。彼は進んで真剣な対話と可能なかぎりの行動を取ろうとしているとの感触を得ている」と述べ、来月12日にシンガポールで開催される史上初の米朝首脳会談への期待を示しました。

そして、「会談の優先事項は非核化だ」と述べて、北朝鮮の非核化が最優先の議題であり、このことで妥協するつもりはないと強調しました。

そのうえで、「非核化のめどが立てば、その次には生物・化学兵器やサイバー攻撃、そして日本が抱える拉致問題をはじめとした人権の問題について協議していくことになる」という見通しを示しました。