21日のニューヨーク外国為替市場では、オーストラリア・ドルなど資源国通貨が大きく上昇。世界の貿易動向を巡って楽観が再び広がり、資源価格が上昇したことが手掛かり。

週末に行われた米中通商協議で、「停戦」の方針が示されたことが資源国通貨にプラスに働いた。ただ、曖昧な部分のある貿易不均衡是正の公約が実行されない場合はこの「停戦」は一時的なもので終わる見通しだ。ブルームバーグ商品指数は0.6%上昇。ユーロは欧州時間に下げていたが、ニューヨーク時間には小幅高に転じた。

ニューヨーク時間午後4時50分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前営業日比0.1%安。ユーロは対ドルで0.2%上げて1ユーロ=1.1791ドル。欧州時間には0.5%安の1.1717ドルとなる場面もあった。ドルは対円で0.2%高の1ドル=111円03銭。豪ドルは1%上昇し、1豪ドル=0.7584米ドル。

オーストラリア・ドル、カナダ・ドル、ニュージーランド・ドルは全て上昇。ニューヨーク時間の午後には日中高値を付けた。

欧州時間の取引

ユーロは欧州時間に下落。イタリア新政権による短期証券「ミニBOT」発行案を受け、借り入れ増大につながるほか、並行通貨としての役割を果たすとの見方が市場に広がったことがユーロの重しとなっていた。