ベネズエラのマドゥロ大統領=18日、カラカス(EPA=時事)

【ワシントン時事】トランプ米大統領は21日、ベネズエラ政府による資金調達を制限する大統領令に署名した。20日のベネズエラ大統領選で反米左派のマドゥロ大統領が再選を決めたことを受け、財政面での締め付けをさらに強化した。

トランプ氏は大統領令で、マドゥロ政権が「経済失政と公的部門の汚職で国民を苦しめ、繁栄を阻害し、野党勢力を弾圧している」と批判。ペンス副大統領は声明で「ベネズエラの選挙は、自由でも公正でもない、まがい物だ」と糾弾し、マドゥロ氏の再選を認めない考えを明確にした。

大統領令はベネズエラ関連の債権に関し、米国人による購入禁止などを盛り込んだ。政府高官は電話による記者会見で「(マドゥロ)政権が国有資産を通じて資金調達する能力を制約する」と説明した。ベネズエラ国営石油会社PDVSAをはじめ、石油関連の国有資産を念頭に置いているとみられる。