23日のニューヨーク外国為替市場では円が大きく値上がり。貿易を巡る緊張や朝鮮半島に関する地政学リスク、イタリアやトルコの情勢を手掛かりに逃避先としての円の需要が強まった。

米朝首脳会談を巡っては、米国側は予定されている6月12日のシンガポールでの開催に向けて準備を進めているが、トランプ大統領は予定通り行われるか懐疑的な見方を示した。ユーロはこの日下落。ユーロ圏総合購買担当者指数(PMI)の低下などが嫌気された。

ニューヨーク時間午後4時59分現在、円はドルに対して前日比0.7 %高の1ドル=110円08銭。ユーロは対ドルで0.7%安の1ユーロ=1.1697ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%高。

トルコ・リラは一時の下げから反転。トルコ中央銀行はリラ安に歯止めをかけるため緊急利上げに踏み切った。

欧州時間の取引

欧州時間はユーロが対ドルで大きく下げ、半年ぶり安値を付けた。IHSマークイットの23日発表によると、製造業とサービス業を合わせた経済活動を示すユーロ圏総合PMIの5月の速報値は54.1と、1年6カ月ぶり水準に低下した。