財務省による決裁文書の改ざんなどを受け、安倍総理大臣は公文書管理法の規定に基づいて、財務省と、陸上自衛隊のイラク派遣の日報が保存されていないとしていた防衛省に対し、管理状況などの報告を求める異例の措置をとることになりました。
財務省が決裁文書の改ざん問題に関する調査報告書を発表したことを受け、安倍総理大臣は5日、公文書に関する閣僚会議で、職員の法令順守や適正な文書管理に向けた再発防止策の取りまとめを指示することにしています。
こうした中、安倍総理大臣は公文書管理法の規定に基づいて、財務省と、陸上自衛隊のイラク派遣の日報が保存されていないとしていた防衛省に対し、公文書管理が不適切だったとして管理状況などの報告を求めることになりました。
この措置は、平成24年に資源エネルギー庁などが大量の公文書を紛失し、当時の野田総理大臣が命じて以来2度目で、異例のことです。
また政府は、各府省庁の決裁文書を合法的に修正できる範囲があいまいだとして、明確にする基準を設ける方向で検討に入りました。
政府は財務省と防衛省からの報告も踏まえ、関係する府省庁や公文書管理委員会で議論したうえで、法改正も念頭に早急に再発防止策を取りまとめることにしています。