• QEの大幅拡大に対する市場期待、後退した-プラート氏
  • プラート氏は政策提案を起草、発言内容は「ガイダンスの先触れ」か

欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストを務めるプラート理事は、14日に開かれる政策委員会会合が資産買い入れ策の終了時期を決定する上で重要になるとの認識を示した。

プラート理事は6日、ベルリンで講演し、「資産買い入れ策の緩やかな巻き戻しを正当化できるだけの十分な進展がこれまでにあったかどうか、この判断を来週の政策委員会で下す必要があるのは明らかだ」と言明した。

同理事の講演に続き、政策委員会メンバーのバイトマン・ドイツ連銀総裁はビデオメッセージで、年内の債券買い入れ終了を見込む市場の期待は「妥当」だと発言。同じくクノット・オランダ中銀総裁はハーグの同国議会で、債券買い入れの終了を近く発表することは「合理的」だと述べた。

バンク・ピクテのエコノミスト、フレデリック・デュクロゼ氏は「ECBが6月の会合で量的緩和(QE)の終了時期を発表する可能性はあるとみている」とし、「個人的な見解では、プラート氏の講演は6月のガイダンスの先触れだ。ECBはこの中で、インフレ見通しに対する自信の高まりを示し、短いテーパリングへと道筋を付けるはずだ」と語った。

プラート理事は政策委員会会合での政策提案を起草するため、その発言は重要な意味を持つ。同理事はまた、QEの「大幅な追加拡大への市場期待は後退した」と認め、それはインフレ見通しの改善を反映していると指摘した。

原題:ECB’s Praet Confirms June Meeting Key for Bond-Buying Path (1)(抜粋)