【シャルルボワ時事】先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)が8日(日本時間9日未明)、カナダ東部シャルルボワで開幕する。北朝鮮の非核化が焦点となる12日の米朝首脳会談に向け、結束してトランプ米大統領を支援していくことを確認し、首脳メッセージとして発信する見通しだ。一方、通商問題では、輸入制限など米国の保護主義的な対応に他の6カ国が反発しており、激しい議論が予想される。
サミットは2日間開かれ、焦点の北朝鮮と通商に関する討議は、いずれも初日の8日に実施。9日は気候変動対策などについて協議した後、成果文書をまとめる。
安倍晋三首相は、対北朝鮮の議論を主導することに意欲を示しており、「完全、検証可能かつ不可逆的な非核化」を求めることで足並みをそろえたい考えだ。また、日本人拉致問題の早期解決へ協力を要請する。
一方、「米国第一」を掲げるトランプ政権による鉄鋼・アルミニウムの輸入制限などを受け、米国と日・加・欧州側の利害が対立。首相は「貿易制限措置の応酬はどの国の利益にもならない」として自由貿易の重要性を訴える意向だ。