-
FOMCからECBへ、中国に貿易で揺さぶりかける
-
次の大統領選までに非核化、メディア・通信の合従連衡、ドイツ銀行
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、1月からはすべての連邦公開市場委員会(FOMC)後に記者会見を開く方針を明らかにし、「回数が倍になるからといって、何かを示唆するということではない」と述べました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
FOMC一過・ECB前
FRBのパウエル議長は13日、FOMC後の記者会見で、「金利は比較的早期に、FOMC参加者が中立と考えるゾーンに入るだろう」と述べた。FOMCはフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を1.75-2%のレンジに引き上げると決定。2018年通年の利上げ予測は4回に上方修正された。HSBCのダラフ・マー氏は、ドルが上昇の勢いを取り戻すと予想しつつ、ECB会合を巡る不透明感が対ユーロでのドル上昇を抑制する可能性があると指摘した。
中国を揺さぶる
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談を終えて帰国したトランプ米大統領は、北朝鮮の最大の貿易相手国である中国について、「われわれが貿易で非常に強力に対応するため、中国は若干動揺するかもしれない」と、FOXニュースとのインタビューで述べた。ウォールストリート・ジャーナルは米国が中国製品に対する関税を15日にも発動する準備をしていると報道。トランプ大統領の最終承認を待って決定されるという。外国為替市場では、ドルがFOMCの政策決定を受けた上昇を消し、下落した。
次の大統領選挙前に
ポンペオ米国務長官は北朝鮮の非核化について、トランプ政権の1期目中に大きく前進するとの期待を表明した。北朝鮮の非核化を巡っては、シンガポールで開かれた米朝首脳会談で具体的なコミットメントが示されなかったとして批判が上がっている。北朝鮮は1990年代以降、朝鮮半島の非核化に関する合意と破棄を繰り返してきた。一方、トランプ米大統領は帰国直後のツイートで、北朝鮮による核の脅威はもはやなくなったと宣言した。
合従連衡に弾み
米コムキャストは21世紀フォックスの資産に対する買収案を正式提示。すでに合意しているウォルト・ディズニーの案を上回る内容だった。コムキャストの現金での買収案はフォックスの娯楽資産を650億ドル(約7兆1700億円)と評価。AT&Tのタイムワーナー買収を認める裁判所判断が前日に下されたことを受け、コムキャストが早々にフォックス資産買収案を正式提示するとの臆測が広がっていた。キーバンクのブランドン・二スペル氏は、コムキャストがフォックスを買収すれば動画ストリーミングのリーダーに浮上する可能性があると指摘した。
「レベル3」
欧州中央銀行(ECB)がドイツ銀行とBNPパリバ、ソシエテ・ジェネラルのトレーディング勘定を調査していると、事情に詳しい関係者が明らかにした。ECBは数カ月前に、各行がトレーディング勘定に保持している債券や株式、デリバティブの評価方法についての詳細な情報の提出を要請した。調査は完了に近いという。銀行がリスクを過小評価していると判断すればECBはレベル3資産の評価額引き下げやリスク加重で重みを増やすことを求める可能性がある。
その他の注目ニュース
仮想通貨テザーはビットコイン相場操縦の道具-論文
新パラサイト消費、遺産より子や孫との思い出重視
3億円が450億円に、メルカリIPOで日本でもユニコーン