アメリカのトランプ大統領は、北朝鮮の問題などに協力して対応するため、ロシアとの関係を改善すべきだとして、この夏にもプーチン大統領と首脳会談を行う可能性があると述べました。
トランプ大統領は15日、ホワイトハウスで記者団に対し、「北朝鮮のような問題があるので、ロシアと仲よくしないより、したほうがはるかにいい」と述べ、北朝鮮の問題などに協力して対応するため、ロシアとの関係を改善すべきだと主張しました。そして、この夏にもプーチン大統領と首脳会談を行う可能性があると述べました。
またトランプ大統領は、4年前にウクライナ南部のクリミアを併合したことで、従来のG8の枠組みから排除されたロシアを復帰させるべきだと改めて主張しました。
トランプ大統領は先週、カナダで開かれたG7サミット=主要7か国首脳会議で、ロシアの復帰を求めましたが、反対意見が出され結論は出ませんでした。
トランプ大統領はいわゆるロシア疑惑を抱える一方、ロシアとの関係改善が必要だという立場を示し続けています。
ロシア側も調整始めていること明らかに
ロシア外務省のザハロワ報道官は15日、記者会見で、「ロシアとアメリカは幅広い議題をめぐり、緊密に連絡をとりあっている」と述べ、両国の間で調整を始めていることを明らかにしました。
またプーチン大統領も今月10日、「私のスケジュールも考慮しながらではあるが、アメリカ側の準備が整い次第、首脳会談は行われるだろう。オーストリアを含めたヨーロッパの国など、われわれを支援したがっている国も多くある」と述べ、会談場所を提供する用意があるとロシア側に提案したとされるオーストリアなどの国を具体的に挙げて、検討を始めていることを明らかにしています。