• 交渉決裂なら戦争ゲーム再開の可能性、貿易戦争エスカレートも
  • OPEC衝突必至、フォックス買収合戦か、逆イールドへの動き加速

米中貿易戦争が現実のものとなってきました。相手国政府が重視する分野を互いに狙い撃ちにする戦略で、一歩も引く構えを見せていません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

戦争ゲーム

中止の意向を表明した米韓軍事演習について、トランプ大統領は再び「戦争ゲーム」と呼び、北朝鮮との「交渉が決裂した場合は即時開始の可能性もある。そうならないことを望む」とツイートした。17日に「北朝鮮に電話する」と述べていたが、ホワイトハウスからの関連する発表や大統領自身のツイートはまだない。

貿易戦争エスカレートも

トランプ米政権が中国からの輸入品500億ドル(約5兆5300億円)相当への追加関税を発表し、中国が同じ規模、強さの報復関税で応じる方針を表明。ユーラシア・グループのアジア担当ディレクター、マイケル・ハーソン氏ら同社の専門家は、米国による「第2弾の措置へとエスカレートするリスクはかなりある」との見方を示した。

増産か否か

今週末にウィーンで行われる石油輸出国機構(OPEC)の会合は減産措置の終了を巡り、衝突が必至の情勢だ。サウジアラビアがロシアの後ろ盾を得て増産を訴えるのに対し、イランはベネズエラ、イラクと歩調を合わせて阻止する構えだ。イランのアルデビリOPEC理事は「実現には全会一致での決定が必要。この2カ国だけで行動したくても、それは協力合意違反だ」と指摘している。

横取りなるか

21世紀フォックスの取締役会は、コムキャストが提示した650億ドルの資産取得案について、20日に協議する。関係者が明らかにした。フォックスは既にディズニーとの間で売却合意が成立しているが、コムキャスト案の方が優れていると判断した場合、ディズニーには対抗案の提出期間として5日間が与えられる。

資金調達がもたらすひずみ

膨張する財政赤字を埋める手段として、米財務省は比較的短期の借り入れを選好し、財務省短期証券(Tビル)や短期債の発行を増やしている。その結果、米国債利回りは景気の悪化を示唆する長短逆転(逆イールド)への動きを加速。インフレ加速の兆候にもかかわらず、連邦公開市場委員会(FOMC)は逆イールド防止のために利上げペースを緩める必要があるとの臆測がある。

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