【ニューヨーク=上塚真由】米国境で引き離される不法移民の親子の象徴として世界に報じられた写真に写る女児が、実際には母親から離されていなかったことが分かった。米メディアが25日までに報じた。
トランプ政権の移民政策への反対世論を国内外で喚起するきっかけとなった写真で、サンダース米大統領報道官は「女児の写真を利用した民主党やメディアは恥ずべきだ」と批判した。
写真は米国境警備当局に同行した報道カメラマンが12日に撮影。女児は2歳前後で南米ホンジュラスから米国に亡命申請し、南部テキサス州国境で身体検査を受ける母親を見上げて泣きじゃくっていたとされた。
しかし女児の父親は米メディアに「母親と一緒にいる」と証言。当局も引き離しはなかったと確認した。女児の写真は米誌タイムの表紙に掲載されたほか、移民支援団体が実施した1800万ドル(約19億7千万円)を超える募金集めに一役買った。