• 年初来での本土債不履行は少なくとも20件-ブルームバーグ
  • 大公が今年発表した格下げ13件、格上げ10件-記録的な格下げ比率

中国で社債デフォルト(債務不履行)が急増している。景気減速が見込まれる中で、不履行総額は2018年に入りすでに年間記録の4分の3を突破した。

中国企業による年初来での公募債の不履行は約165億元(約2740億円)と、すでに16年に記録した年間ベースでの過去最悪の207億元に迫りつつある。ブルームバーグが集計したデータが示した。中国の格付け会社、大公国際資信評価などによる格下げも記録的ペースで、社債市場を巡る緊張が一段と強まるのは必至だ。

  中誠信国際信用評級で格付け・債券調査部門ゼネラルマネジャーを務めるリ・シ氏は「企業利益が今年悪化しており、景気減速を踏まえれば改善される公算は小さい」と述べた上で、当局によるシャドーバンキング(影の銀行)への厳しい対応が続く限り「借り換えは引き続き難しい」と予想した。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、年初来での本土債不履行は少なくとも20件。中国人民銀行(中央銀行)のデータは、5月末時点で社債残高の0.39%に当たる約663億元が不履行だったことを示している。

大公が今年に入り発表した信用格付け引き下げは13件、格上げは10件で、ブルームバーグのデータによると、格下げ比率は記録的高水準。大公と同業の中誠信や聯合資信評価も同じよう格付け結果の傾向を示している。

原題:China Heads for Record Defaults, and Downgrades Tip Further Pain(抜粋)